フルハ氏の備忘録

燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや

祖父の死と僕の名前

 

祖父が亡くなった、

というメールが実家の母から届いた。


東京にいる僕には

あまり実感が湧かない。


けれども、それは

もう変えようのない事実なのだろう。


祖父はもうこの世にいない。

 


僕の名前、「朋孝」の「孝」の字は

子の僕にとって、

ものすごくプレッシャーである。


幸い、朋友には恵まれているので

「朋」については及第点だと思っているが、

「孝」は本当に恥ずかしい。


子どもの頃は、大人になったら

存分に親孝行しようと思い、


大人になれば、

社会に出てから孝行しようと思い、


社会に出たら、

それなりの給料をもらって

余裕が出てきてからと思い、


どんどん先延ばしにして

結局やらないのだから、不孝の極みだ。


祖父が僕にしてくれたことは

数え切れないほどあって、


それに対して僕は何一つ

お返しができていない。


お返しなんて要らない、

僕が正しく幸せに生きてくれれば

それでいいんだよと

祖父は言うかもしれない。


でも、

誰かに幸せになってもらいたいと願う時、

多大な労力、お金や時間がかかる

ということを、僕は知っている。


それだけ費やして

何の見返りも得られない時の

寂しさを知っている。


だから、祖父が僕に

してくれたことを思うと、

後悔ばかりが募ってくる。


せめて親には

孝行しなくてはならない。


親もいつまで元気でいるか分からないし、

自分だって、いつ死ぬか分からない。


深く無常を念じて

本当にすべきことをし、

真に孝行な人生にしたいと思う。

 

 

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